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vol.
3

「新・カラフルファクトリー作っちゃいました!」

ご無沙汰しています!前回からだいぶ間が空いてしまいました。
タイトルの通り今回のテーマは2023年5月に竣工した第二社屋「カラフルファクトリー。」
前回取材されていた「イセエビ」が、今回は「道野社長」にインタビュー!
株式会社オーミヤの第二社屋。どんな社屋が建つのかしらと思っていたら、なんだか目立っちゃうカラフルな色の社屋に。
「なんで、そんな色に?」「え?なんでそんなデザインに?」と気になるところが満載な第二社屋に直撃!

インタビュー

イセエビ:今回は道野社長にインタビューということで、よろしくお願いします。

道野:よろしく。

イセエビ:道野社長については企業情報のところに色々記載がありますのでご紹介は省かせていただきます。
では早速。第二社屋カラフルファクトリー、2023年5月に設立しましたね。
約半年経ってみての感想はいかがでしょうか?

道野:ほぼ思った通りじゃないかな?
特に2023年8月に合併した旧株式会社三木商会が使っている自動倉庫はほぼ思い通り。
自動倉庫に関してだけ言えば、10月にも改良して、入ってくる材料の情報を、バーコードリーダーを使って自動で入力できるようにしたり、一つの棚に複数商品を入れられるようにという変更もしてより使いやすくなったね。

バーコードリーダー

導入したバーコードリーダー。絵符についているQRコードを読み取ります

イセエビ:順調な滑り出しですね。

道野:でも、事務所2Fを開発メンバーとWEB関連が入るハイテクスペースにしようとしたけど、人数的に時期尚早だったみたい。
引っ越して2か月後には全員、旧社屋の本社に戻ってきたんだよね。まあ全部うまくいくより、こういうことがあってもいいかなと思ってる。

第二社屋、カラフルファクトリーの始まり

イセエビ:私も引っ越しをしたメンバーの一人ですが、新しいものには課題がつきものですね。
本題の第二社屋はいつ頃から計画が始まったのですか?

道野:2020年に本社から50mほど離れた田んぼが売りに出されていて、計画はなかったけど、とりあえずこの土地を買っておこうと思って買ったのがきっかけ。2020年は新型コロナウィルスが流行した年で、この年の3月は世紀末みたいな雰囲気で、ちょっとお買い得だったよね。

イセエビ:コロナウィルスは土地にも大きく影響していたのですね。きっかけは土地購入からと!
第二社屋には「カラフルファクトリー」という名前がありますが、何故この名前になったのですか?

道野:そもそも始めのプロジェクト名称は「㈱オーミヤ 第二社屋新築プロジェクト」だった。
スタート段階ではここがカラフルファクトリーになる計画は一切なかった。それが2020年に経営革新計画を提出して、カラフルファクトリーというユニフォームを展開していくことが決まったことと、
そのころから、特に中小製造業の人不足が課題になる中で、普通の建物ではなくて来るのがワクワクするとか、今までの製造業のイメージを一新するような建物にしていこうという思いから「カラフルファクトリー」という名称で建築が始まった。

カラフルファクトリーのデザイン

イセエビ:なるほど。そういう思いが込められている社屋。ただカラフルな建物ってわけじゃないですね←
製造業のイメージを一新するような建物ということで、カラフルなデザインになったわけですが、このデザインに決めた理由は。

道野:このデザインというか配色の元になったのは、420t自動ラックかな。このデザインから他のデザインを展開して行った感じ

自動ラック

420t収容可能な自動ラック

イセエビ:自動ラックが最初の色決めだったんですね。グレーに紺色(?)、オレンジのカラーが使われていますね。

道野:本社でも採用しているブルーシャドーをベースに、配色パターンの本を参考にして、「これから新しいことが始まる」という配色で、晴色をあわせた「富士の朝焼け」という配色に。これだけだとなんか単調だったので、当社で主に使っている真鍮の黄色を差し込んで、新しいことが始まる真鍮を扱う建物というデザインにした。あと表面のドーンオレンジとブライトイエローのタイルは少し形が変わった形のものを採用していて、カラフルファクトリーのユニフォームに連動するブロック感を意識したデザインになっているのもこだわりポイント。
これが表面のデザインポイントね。

本社外観

本社は水のイメージ、明るさやトーンの違う4色を使った配色

カラフルファクトリー外観

「これから新しいことが始まる」という配色+真鍮の色を組み合わせた第二社屋

カラフルファクトリー外壁タイル

タイルは少し形が変わっていて意匠的です

道野:裏面のデザインもぜひ見てほしい。

イセエビ:裏面?そういえば、社屋の反対側はあまり見ないですね。では早速。
あ!マークが入っていますね。

外観反対面

社屋の裏面にはマークが!

道野:裏面はブルーシャドーとブライトイエローがクロスするデザイン。主力の水回り製品と真鍮がクロスするという思いと、もうひとつはカラフルファクトリーのアイデアの元となる北欧家具の国旗をイメージしたデザインにした。(詳しくは会社概要に記載しています。

カラフルファクトリーの施設

イセエビ:ここでもユニフォームとのつながりが。
では、外観のお話を伺ったところで、内装についても聞いていきましょう!
1階は三木商会カンパニーの事務所と現場、2階は応接室、執務室、事務室、食堂スペースですね!
まずは1階について。
カラフルファクトリーといえばなんといっても、自動倉庫ですね。

道野:自動倉庫ね。
これは語りだしたら長いけど、25x6mのスペースに420t収納できる、長尺材料保管専用自動倉庫。福井県にある株式会社マダックスさんに作ってもらった特注製なんだ。
元々材料を平積みで管理していたけれど、先入れ先出しを推奨していても、重量物だと中々手間で浸透しなかったり。だから今回自動倉庫を導入することになって。結果的に、先入れ先出しが楽にできるようになって、材料が傷つくことも無くなった。

以前の倉庫

以前の倉庫状態。材料が平置きの状態で管理

イセエビ:自動倉庫導入にはそんな裏事情が。めっちゃ便利な感じ。

道野:でも、この自動倉庫を導入するには手間取ったんだ。大変だったなぁ。
この場所はもともと水田だったから地盤が非常に悪くって、重い自動倉庫を設置するためには地盤整備が必要だった。
頑丈な地盤に到達するのに、30メートルも掘り進めないといけなかったんだ。社屋の地下に多くのコンクリート製の杭が入っていて、これによって省スペースで420トンもの収納が可能な自動倉庫が設置できたってわけ。
この倉庫は中央に搬入搬出口が配置していて、左右どちらからでも素早く物品を取り扱えるように工夫をしている。おかげで、作業効率もアップしたと思うよ。

自動ラック

語りだしたら止まれない、420t収容可能な自動ラック。

イセエビ:紆余曲折があって、このおっきい自動倉庫が設置されたということで。感慨深いですね。
「今までの製造業のイメージを一新するような建物に~」とありましたが、新しい社屋になって現場環境はどのように改善されましたか?

道野:まずは倉庫だね。
今までの材料倉庫は、夏はとにかく暑いし、冬はとにかく寒かった。
せっかく春に採用した人も、夏になったら何も言わずにやめていく。こんな繰り返しがあって、悔しい思いをしたから、新しい倉庫は、夏は涼しく、冬は暖かい倉庫にしようって決めていた。

空調設備

空調設備完備!夏は涼しく、冬は暖かい倉庫に

道野:あとは、クレーン。

クレーン

使いやすくなったクレーン

道野:クレーンについては、インバーター制御付きで、追いノッチしなくても荷振れを防ぐことができて、熟練者じゃなくても安全にクレーン操作ができるようにという点もこだわった。
簡単にいうと、クレーンを扱いやすいタイプにして、社員さんが働きやすくなったってことね。

イセエビ:作業場の改善によって、定着率も上がったとか。今後にも期待ですね。

道野:そうそう!
それで1階といえば、もう一つ!
入口玄関の壁面には銅板を貼っているのもポイント。銅を扱う仕事をしているってことで、銅板を曲げ加工して、玄関を作った。もし会社に来た際は是非見てもらいたいなと思ってる。

玄関

玄関には銅板!会社のロゴマークのサインも

カラフルファクトリーの2階

イセエビ:では2階へ。

道野:2階は、お客様用の応接室と、自分が使う執務室。あとは将来的には開発やWEBチームが入る予定のオフィススペース。
実は応接室の壁はホワイトボードになっていて、直接書き込めるようになっていて。けどいまのところまだ誰も書いているのは見たことがないね。

応接室

お客様用の応接室。ホワイトボードがあって会議にも便利そうです。

道野:執務室は月に4回くらい使ってて、後は本社で作業することが多いかな。シンプルな家具なのでよくお客さんには「さっぱりした部屋」ですね。と言われる。けど、これ絶対褒められてないでしょ(笑)

道野社長が使う執務室

オフィススペース

開発やWEBチームが入る予定のオフィススペース。ミシンとか3Dプリンターもあります。

イセエビ:ふむふむ。あとは食堂ですか?

道野:食堂ね。食堂はごはんを食べるスペースはもちろんだけど、会議や新商品の撮影ができたり、スクリーンをおろせば会議ができるようになっている。新商品のイメージ写真で雰囲気が出るように、壁紙もデザイン性のあるものを採用した。あとは照明にこだわりがあって、イメージ画像にあわせた撮影ができるように、色温度が変えられるようにした。

食堂撮影スペース

撮影スペースにもなる食堂。こんな風に写真撮影します!

イセエビ:実用的な機能も盛りだくさんですね。
社屋の内部を見てきましたが、内装のデザインはどのように決められたのですか。

カラフルファクトリーの内装

道野:内装デザインに関して、ほとんど自分は出る幕がなくて、総務部長の出貝さんにほとんど決めてもらった。(出貝さんは妻です)

イセエビ:ご夫婦で協力されて決まっていったんですね。デザインを見てどう思われましたか。

道野:女性らしいなと思った。細かな部分までしっかりと考えられていて。
例えば、女性用更衣室のパウダールーム、階段下の収納スペースとか。
女性が快適に働けることと、無駄なスペースは一切作らないという徹底した感覚がすごいなと思った。

パウダールーム

女性用更衣室のパウダールーム

イセエビ:新社屋で働く女性にとって嬉しい設備がついていて、すごい!これから一緒に働く社員の人も喜んでくれるといいですね。他はどうでしょうか?

道野:実は、壁紙に遊び心が。壁紙はほとんど出貝さんが決めてくれたので、ある場所はお花畑、ある場所は動物が走っている壁紙が使われている。どちらも収納部屋の中なので、普段見る機会ないけど。

花柄の壁紙

動物柄の壁紙

遊び心が感じられる壁紙

カラフルファクトリーの屋上

イセエビ:いよいよ最後!屋上です。実は、CFになって屋上へのアクセスが簡単になりました。
階段があるんです。さっそく登ってみましょう。結構高いので足が震えます。怖ぁ~
さて、行きやすくなった屋上には何があるんでしょうか。

道野:屋上には地産地消型太陽光発電のモデルティ電気のソーラーパネルを設置している。

イセエビ:ソーラーパネル!この距離間で見るのは初めて。なんだかハイテクを感じます。

ソーラーパネル

ソーラーパネル。工場の上に設置するから、街の外観を損ねなくていいですね。

道野:新社屋を設立した同年の2023年に導入した。この地産地消型太陽光発電の説明は難しいので、詳しくはモデルティ電気のページを見てほしい。
簡単に説明すると、初期費用なしで、街の景観を損なうことなく導入できる太陽光パネルってことね。
実際使ってみて、天気のいい日は太陽光エネルギーだけで機械を動かせるし、もちろん電気料金も安いなど、めちゃくちゃおすすめ。

今後の展望

イセエビ:新しい取り組みも導入されて、これから新しい工場が始まるって感じがします。
新社屋「カラフルファクトリー」について、たくさんお話を聞くことができましたね。
最後に、今後は会社をどんな風にしていきたいですか。

道野:当社はもうすぐで創業70年。戦後から高度経済成長期まで、水道配管継手、農業資材、非鉄金属材料卸と、人の生活に欠かせない商品を提供してきた。けど、今となってはどれも超成熟産業で、新規参入業者も少なければ求職者も少ない、あまり魅力のない業界と言われている。
今後もなくなる商品ではないけど、この仕事をしたい!という熱い気持ちをもって入社してくれる人は年々減ってくると思う。
だから、このカラフルファクトリーでは、まずはデザインが先行するけど、その中で働く一人一人が、会社の成長も個人の成長も実感できる設備やシステムを入れた。
今後もいろいろな社会環境の変化はあると思うけど、すごく前からある富士山に毎日太陽が昇るように、超成熟産業だけど、常に新しいことを生み出して、業界とかこの東大阪という地域に明るい話題を提供できる企業、事業を展開していける会社にしていきたいなと考えてるよ。

編集後記

編集後記

第二社屋が建った時は「なんだこの目立つ色!?」とびっくりしていたのが、ようやく腑に落ちた感じがしました。
いろんな思いが詰まった社屋、ユニフォームと共にオーミヤ一丸となって、がんばっていかないといけない。
どんどん魅力度が上がっていく株式会社オーミヤに、是非とも足を運んでほしいなと思ったイセエビでした。

イセエビ

この記事を書いたのは
イセエビ

開発課兼WEB関連業務を担当のイセエビ
声と主張が大きい初心者広報担当でもあります!X(旧Twitter)をよろしくお願いします。