3 GUIDE GUIDE 水道基準法に関する よくあるご質問 どうして鉛が水中に溶け出すの? カタログの「浸出性能基準に適合」ってなに? 鉛は飲んでも大丈夫? 黄銅 ( 真鍮 ) と青銅は違うの? 鉛低減処理ってなに? 07 Q1 Q3 Q4 Q5 Q2 水道基準法に関するご注意 鉛低減処理がされていない青銅継手は、給水配管には使用できません。 青銅 (CAC406)には、加工性と、耐圧性を向上させるため約 5% の鉛が含有されています。 水道法第四条水質基準により、水道水中の鉛基準値は0.01ppm 以下に規定されています。 鉛は青銅の主成分である銅 (1085℃) に比べ溶ける温度が 327℃と低く、青銅 合金ができる過程において、金属表面に濃化して滞留する現象が起きます。 そのため、鉛低減処理をしていない青銅が水に接触すると初期は多量に鉛が溶 出し、場合によっては予想以上の鉛が溶出する危険性があります。 日本国内で清潔な水が、どこでも使えるよう定められた水道法。水道法の水質基準によって、水道器具に ついては水質基準項目 (51項目 )と基準値がそれぞれ定められています。 この基準値によって、水道水中の鉛は 0.01ppm 以下と規定されています。 「JISS3200-7:2010 水道用器具-浸出性能試験方法」による第三者機関の評価により、当社の青銅継手 はすべて水質基準項目の基準値以下の水準ということが証明されています。 健康な日本人でも15-25 マイクログラム / 日程度を、口から吸収していて、そのほとんどは体外へ出て行き ます。また僅かながらですが、血中にも1-3 マイクログラム /100g あたりの鉛が含まれています。 一方で、鉛は体内に蓄積性があり、高レベル鉛を長期間曝露すると、神経、消化管、腎臓に毒性が現れ貧 血や疝痛(周期的に反復する内臓痛)。重篤な場合は脳症を引き起こすことが分かっています。 結論から言うと、黄銅と青銅は同じ銅合金ですが、全く違う素材です。 合金の中の鉛含有量は、鍛造用真鍮 (C3771)が約 2%、一般用真鍮 (C3604)は約 3%となり、青銅の 約 5% より少なくなっています。 黄銅でも青銅でも水に触れている箇所から同じように合金中の鉛が溶け出します。 鉛の溶け出す量は水に接している面積の大きさに直結するため、全く同じ部品で測定した場合 単純計算で青銅からは鍛造用黄銅の 2.5 倍、一般黄銅の1.7倍の鉛が溶け出すことになります。 青銅では、水道法の浸出性能基準をオーバーしてしまうが、黄銅では基準値内に収まるため、あえて黄銅 継手には「浸出性能基準に適合」という表記はされていません。 青銅の表面に付着している鉛を特殊アルカリ性溶液で溶解、除去。その後、残存する鉛に安定化処理液 (リ ン酸系)に一定時間浸漬させ、鉛の溶出を低減させる処理です。 代表的な鉛低減処理方法では、TOTO( 株 ) が開発したNpb 処理があり、Npb 処理では金属表面から5-6 マイクロメートルの鉛をエッチング処理によって除去しています。 表面には鉛単体、酸化鉛、水酸化鉛 として多量に存在し、内部には鉛単体 として存在している。 両性金属という鉛の性質に着目し、特 殊アルカリ性溶液に浸漬することによ り、鉛を選択的に溶解・除去する。 残存する鉛を確実に除去するために、 特殊安定化処理液(リン酸系)に浸 漬させる。 Pb・Pb0・Pb(OH)2等 残存する鉛 Pb単体 処理前 アルカリエッチング 安定化処理 安全・安心な水道水を提供するため 鉛低減処理 鉛フリー 素材の青銅継手をご使用ください。
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